コーデックスのHACCP導入のためのガイドライン(7原則12手順)の原則3手順8に示されている。 概要は次のとおりである。
CCPのコントロールで、逸脱すると製品の安全性が確保できなくなる値(パラメーター)の基準をCLという。 CLが誤って設定されたり、適切に測定されない場合は危害が発生する恐れがある。
CLのパラメーターは経験的な判断に加えて、危害の発生を防止するための科学的根拠に基づき、迅速なモニタリングが可能で、逸脱が起きた場合に速やかに改善措置が取れるよう、具体的な値を設定する必要がある。 例えば迅速なモニタリングが可能な温度、時間、pH、水分、塩分、官能検査指標などが用いられる。
実際の製造工程では、CLよりも厳しい基準(工程管理基準:Operating Limit)を設定しておくこともある。
なお、国際標準化機構(ISO)においては、「食品安全性マネジメントシステム-要求事項」として、HACCPを基本にした国際規格の作成を2001年から検討している。
2004年1月時点では、DIS(Draft International
Standard:国際規格原案)案作成の専門家会合が開かれ、概ねDISの意見調整が終了した段階にある。 最終的な国際規格の発行は早くても2004年末ごろになると思われる。 内容は、HACCP導入のガイドラインにマネジメントの要素を取り入れた食品の安全管理システムであり、経営者の責任や権限、内部監査等が要求事項になると思われる。 食品製造者だけではなく、包装材料提供者やサービス提供者等にも適用できる。
参照
1)HACCPの現状とQ and
A 編集小久保弥太郎 発行2003 (社)食品衛生協会 pp 86〜88 2)食品の安全を創るHACCP 発行2003年 (社)日本食品衛生協会 pp 90〜92
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