12月14日17時8分配信 西日本新聞
| 産地偽装や消費・賞味期限の改ざんなど、「食の安全」をめぐるニュースに揺れた今年も残りわずか。その騒動は、福岡・天神のデパートを舞台としたお歳暮 戦線にも微妙な影を落としている。売れ筋に大きな変化はないものの、特設コーナーでは贈答品の安全性や品質を確認する客が増え、デパート側も従業員らの教 育を徹底するなど、対応に腐心している。 (社会部・山崎清文) 「これ大丈夫よね? 」。消費・賞味期限のシールの張り替えが発覚した老舗料亭「船場吉兆」(大阪市)が店舗を出していた岩田屋では、商品の内容を尋ね る客が絶えない。この道20年という女性担当者(62)も「皆さん、デリケートになっているようです」と困惑した表情を浮かべる。 北海道の「ミートホープ」や「白い恋人」、三重県の銘菓「赤福」と続いた偽装。岩田屋は船場吉兆の店を閉じ、商品も早々に撤去したが、印刷が終わっていた贈答品カタログには、地鶏ではないとされる「地鶏みそ漬け」が残ってしまった。 このため同店は「可能な限り誠実に対応したい」とし、商品番号を入力すると原材料や添加物などを表示するシステムをフル活用して説明に努めている。 こうした事情は他のデパートも同じ。博多大丸や福岡三越も「中途半端な説明はできない。聞かれたことには丁寧に答えるよう従業員を指導している」と話す。 ところが、実際の売れ筋は例年と変わらないようだ。今年も、人気を集めているのがハムの詰め合わせとビール、辛子めんたいこの「お歳暮の御三家」(大 丸)。めんたいこは一部メーカーで問題が発覚したものの、売り場を訪れた会社員男性(53)は「遠方に送るので福岡らしいものがいい」と地元名産を手にし た。 お歳暮は「虚礼廃止」などによる法人需要の落ち込みが続き、食の偽装問題で今季は低迷も予想された。しかし、同市博多区の博多駅ビルにあった博多井筒屋 が閉店した影響からか、12月第2週までの成績は各店とも「おおむね順調」で、昨年同期比で1割近く売り上げが伸びた店もある。公務員にボーナスが支給さ れた10日以降は平日でも客足が伸びており、各店はこの週末が最大のヤマ場とみている。 =2007/12/14付 西日本新聞夕刊= |